インタビュー

【じないまちLab.(ラボ)】定期借家契約の蔵は、 床を張っただけの簡易改修で。

店子
じないまちLab.(ラボ) 桑平麻由子様  聞き手:LLPまちかつ

寺内町の南側に位置する仲村家住宅の一角にある蔵で2019年にオープンした“じないまちLab.(ラボ)“。
主に篆刻などの教室や地域のまちづくり団体の会議室として利用されているが、月に一度は映画上映会の会場にもなる。

桑平さん:蔵は扉を閉めると真っ暗になるので、映画を観るにはピッタリ。防音にもすぐれているので、多少の大きな音も大丈夫なんです

この蔵は、1782年頃に建てられた仲村家住宅(大阪府指定有形文化財・平成2年3月指定)の敷地内にあり、これまでもギャラリーやカフェとして使用されてきた。
昨年貸し出された時には、土がむき出しの床は土に砂利が敷かれていただけで、ミニキッチンはあったものの、トイレは無し。加えて、契約期間が2年限定という定期借家物件だった。
定期借家制度は、契約で定めた期間が満了することにより、更新されることなく、確定的に賃貸借契約が終了する。

桑平さん:2年間の契約という制限があったので、あまり初期費用はかけられないなと。床を半分だけ張って、玄関に引き戸を新たに取り付けただけで使用しています。上映会などでは、一度に多人数が利用するので、床だけは、地元の大工さんに依頼してしっかりした物を作ってもらいました。
工事費や床材、引き戸、インターネット回線初期費用等を入れても30万円くらい。備品は私が以前営業していた店舗の什器や、共同運営している知人たちの私物を持ち寄ったので、ほとんどタダです(笑)

店舗名の「じないまちLab.(ラボ)」は、いろいろな実験(試み)をする場所ということで名付けられた。
店内にはコピー機、プロジェクター、音響設備から食器まで揃っており、今後はコワーキングスペースやイベント会場、来町者の休憩場所など、利用の幅も広げていく計画だという。

桑平さん:借りていただく方に自由に使用方法を考えてほしい。2年間限定だからこそ、新しいこと、楽しいことをいろいろ試してみたいですね。

転居や相続等、貸主の状況が多様化しつつある寺内町。今後は定期借家制度を利用した賃貸契約も選択肢の一つとして増える可能性があるのかもしれない。