2010年3月 紅梅蔵
2010年3月 明治初期のみりん蔵を複合店舗に活用
紅梅蔵
住所 | 富田林市富田林町23-39 |
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営業 | 珈琲豆の蔵平蔵 10:00~18:00 今昔の玉手箱11:00~17:00 |
定休日 | 火曜・水曜 |
地図 |
紅梅蔵誕生の経緯
LLPがマッチングを行い成立した第1号の建物です。
使われていなかった1棟のみりん醸造蔵が、3店舗が入居する複合テナント「紅梅蔵」として新たに生まれ変わりました。
【活用前の状況】
活用前は1棟の蔵で、壁のない広々とした空間が特徴的でした。かつて味醂醸造蔵でしたが、所有者の駐車場・倉庫として利用されており、内部補強のために、長辺を三等分する位置に筋交い・柱(下部コンクリートブロック2段積み)が増設されていました。
蔵に面する中庭は、かつて味醂醸造に使われた甕や、ひき臼などが置かれた、緑の多い雰囲気のよい庭でした。また、内部には同じく味醂醸造に使われた甕が当事のまま地下に埋まっており、板で上部が塞がれた状態でした。その他、一部上部に屋根裏が設置されていました。
【改修内容】
活用を考えるにあたって、所有者のかねてからの希望もあり、工房やギャラリー、工芸・アートなどに関する販売店等が3店舗入居できる複合テナントとして活用することとなりました。(現在は2店舗が入居。)
あえて店舗間を区切る間仕切りをつくらず、一体空間のよさを残したプランとしました。内部は、地下に埋まっている甕を見ることができるよう上部をガラスで覆い、屋根裏も店舗の一部として利用できるよう階段を設置しました。
その他蔵の外にトイレ、シンクを設置。内部は壁面の塗り替え、建具の設置、電気配線、冷暖房の設置等の最低限の工事とし、所有者の負担軽減を図りました。
重要伝統的建造物群保存地区に所在するため、外観は原状を殆ど変えることなく開口部に建具を入れるのみとしています。